雲海は見られなかったが朝日が周囲をあかね色に染めた=6日午前5時半、茂木町九石

 雲海で知られる栃木県茂木町九石(さざらし)の鎌倉山(216メートル)から6日、美しい朝焼けが見られ、雲海を狙ったカメラマンらは予期せぬ絶景を目にした。

 この時季から、鎌倉山の真下を流れる那珂川の水蒸気が冷気にさらされ、大量の川霧が沿岸一帯を埋めて雲海ができる。しかし、この日の明け方の気温はやや高く、雲海にはならなかった。代わりに朝日が東の高空の雲を一面あかね色に染めた。

 日の出直前の午前6時ごろには、山の端からオレンジ色の陽光の矢が一瞬天を突いた。川霧はうっすらと山影やまだ薄暗い田園の風景を包み、鳥の声とはるか下を流れる那珂川の瀬音だけが展望台に届いた。

 10年ほど前から通い詰める真岡市荒町3丁目、岩間孝夫(いわまたかお)さん(81)は「これだけきれいな朝焼けはそうはない。景色は毎日違い、雲海が出なくてもきれい。足を運ぶといい」と話した。