立候補予定者の主な公約

 8日告示、15日投開票の宇都宮市長選に立候補を表明している無所属現職の佐藤栄一(さとうえいいち)氏(59)=自民、公明推薦=と、無所属新人の弁護士須藤博(すどうひろし)氏(77)=立憲民主、共産、社民推薦=の公約集が、5日までに出そろった。2022年春に開業予定の次世代型路面電車(LRT)を軸とした公共交通網の整備を進める佐藤氏に対し、須藤氏は工事の「一時凍結」を主張している。

 ■LRT

 JR宇都宮駅東側では、レール敷設が始まるなど工事が進む。佐藤氏は「市民生活や経済活動の円滑化・快適化のための移動基盤」としてLRTを位置付け、東側の工事完了と西側への早期着工を掲げた。

 都市機能を集約する「ネットワーク型コンパクトシティ」の実現も見据え、LRTとバス、地域内交通を組み合わせ、公共交通の空白地域解消を図る。

 一方、須藤氏は「不急のLRTよりも緊急の新型コロナウイルス対策」と主張。同駅西側への延伸中止も明示した。

 工事続行の是非は住民投票で問うとした上で、中止の場合は建設した車両基地を防災拠点に使うなど活用法を挙げる。市中心部と周辺地域をつなぐ交通手段はバスを軸とし、路線再編にも取り組む。

 ■コロナ対策

 佐藤氏はPCR検査体制の拡充を挙げた。季節性インフルエンザとの同時流行に備え、両方の診療・検査ができる医療機関を100カ所確保し、1日当たり千件の検査数を目指す。

 須藤氏はLRT建設費用を対策に充てるとした。医師や保健師の増員などで体制強化を図る。行政検査の対象を感染リスクの高い医療介護従事者、保育士といった「エッセンシャルワーカー」にも広げる考えだ。

 ■その他

 両氏とも、18歳までの子ども医療費無料化を挙げた。また、須藤氏は小中学校の20人学級実現で教育の充実を図るとしたほか、学校給食費の無料化、児童相談所の設置を盛り込んだ。

 佐藤氏は全地区で年間の待機児童ゼロを掲げたほか、昨秋の台風19号を教訓に「田んぼダム」を含む総合的な治水・雨水対策で「災害に強いまちづくりを進める」とした。