任期満了に伴う知事選は29日告示される。いずれも無所属で、5選を目指す現職福田富一(ふくだとみかず)氏(67)=自民、公明推薦=と、元NHK宇都宮放送局長の新人田野辺隆男(たのべたかお)氏(60)が立候補を表明しており、一騎打ちとなる見通しだ。福田氏の4期16年の県政運営への評価が主な争点となる。11月15日に投開票される。

 福田氏は県政史上初の5期目を目指し、8月に出馬を表明。過去4回の選挙と同様に自公の国会議員や県議、県内首長らが支援し、約200の各種団体から推薦を得ている。自前の後援会に加え、各地で首長や議員らによる新組織も立ち上がるなど支持基盤強化を図っている。

 公約では新型コロナウイルスの感染拡大防止と社会経済活動の両立、昨年の台風19号からの復旧復興を最重要課題に据える。国のバックアップ機能を備えた「総合防災拠点」整備、美術館と図書館の創造拠点構想、未来技術活用を支援する場の設置などを挙げる。

 田野辺氏は2月に出馬表明。政党の推薦や支持を受けない「無所属県民党」を掲げ、県政刷新を訴える。2016年の参院選では旧民進、共産などの野党統一候補として出馬したが、今回は推薦や政策協定を拒否した。県内全市町で設立された勝手連組織が活動を支えている。

 公約ではコロナ対策のほか、防災やエネルギー自給など9本の柱となる施策を掲げている。コロナの検査体制を拡大し無症状者も検査可能にすることや、全国各地の自然災害に備え「防災省」の設置を国に提言して誘致することなどを盛り込んでいる。

 福田氏が初当選した04年を除き、過去3回の知事選は福田氏が共産党系候補者との一騎打ちで、圧勝する構図が続いてきた。今回は参院選で31万票を獲得した田野辺氏が立候補を予定し、16年ぶりに本格的な対決選挙となる。