核兵器禁止条約の発効決定に関するニュースを見る中村明さん=25日午後、宇都宮市下岡本町

 核兵器の開発や保有、使用を全面禁止する核兵器禁止条約が来年1月に発効されることを受け、県内の被爆者は25日、「核兵器廃絶に向け一歩前進した」と一様に歓迎した。一方、核保有国は参加していないため「今後の議論の進め方が課題」と指摘する声も上がった。日本については「唯一の被爆国として行動してほしい」と、条約の批准や締約国会議へのオブザーバー参加を求めた。

 解散した県原爆被害者協議会の元会長で、14歳の時に長崎で被爆した宇都宮市下岡本町、中村明(なかむらあきら)さん(90)は、テレビで条約発効の決定を知った。「みたび被爆者をつくらないというモットーで活動してきた。発効の決定はよかったが、今後どのように(核兵器廃絶を)進めていくかが重要」と指摘する。

 禁止条約への参加姿勢を示していない日本政府については「米国との関係もあり手出しできないかもしれないが、唯一の被爆国なのになぜ批准しないのかという思いはある。(締約国会議に)オブザーバーとして参加し、話を聞いてほしい」と訴える。