佐野市教育センターを利用する中学生の相談に応じるスクールソーシャルワーカーの大山さん=22日午前、佐野市上羽田町

 文部科学省が22日発表した問題行動調査で、県内国公私立学校が2019年度に認知したいじめの件数は前年度から大幅に増加し、6千件を超えた。周囲の大人がいじめの「小さな芽」を見つけ出している結果ともいえるが、中には事実関係があいまいで解決に至らないケースもある。16年度に90%超だった県内公立学校のいじめの解消率は82%に低下するなど、現場からはいじめ解決の「着地点」の難しさを指摘する声も上がった。

 「だんまりとして、表情が浮かないな」

 県央部の公立中で勤務する50代の女性養護教諭は、保健室に来る生徒の様子を注意深く観察する。特に女子中学生の場合、小さなことで人間関係に変化が生じやすい。保健室を訪れる生徒の表情に「いじめの兆候」はないか、入念にチェックする。