具材を盛り付ける中里さん

具材を盛り付ける中里さん

人気の「オクラの豚肉巻き」などが入った「ことり定食」

中里希さん

具材を盛り付ける中里さん 具材を盛り付ける中里さん 人気の「オクラの豚肉巻き」などが入った「ことり定食」 中里希さん

 国立競技場の近くで、本県産の野菜やコメを使って栄養豊富な食事を提供する。メニューは日替わり定食(1千円)のみで、彩り鮮やかな手料理にスープとご飯が付く。ランチ時間帯に営業し、夜には別の店主が営むバーに様変わりする。

 昼を切り盛りするのは旧上河内町(宇都宮市)出身の中里希(なかざとのぞみ)さん(36)。野菜は那珂川町で有機農業を行う「ヤヤキタ農園」から仕入れ、コメは栃木市藤岡町のブランド米「NIPPA米」などを使う。都内である県関係イベントなどにケータリングすることも多い。

 大学卒業後に都内のIT企業で勤めていた20代の頃、激務でまともに昼食も取れず体調を崩し、食の大切さを痛感したという。

 「副菜が多いとか、自分が食べたい物を出す店をやれたら」。知り合いの現店舗オーナーに伝えると、店の活用を促された。「勢い」で決断し8年前、店名もない状態で店を始めた。

 当初はレシピを見ながら調理し、店も閑古鳥が鳴く状態。だが、客の意見を取り入れながら試行錯誤を重ねると、口コミで人気が広がり、今では多くの常連を持つように。新型コロナウイルス禍の中でも、テークアウトやデリバリーサービスの対応に追われている。

 目標は子どもからお年寄りまで集まる居場所づくり。「安心して集まれて、みんなで一緒にご飯を食べられる場所をつくれたら」と目を輝かせた。

 メモ 渋谷区神宮前2の3の28 電話03・3478・5332。正午~午後2時(もしくは売り切れまで)。土日祝日休。

■店主の思い

 田舎の濃い人間関係が嫌で大学から上京しましたが、社会人になって人と人のつながりの重要性に気付きました。今ではその縁に助けられています。離れたことで栃木の豊かさも実感するようになりました。