竹川英宏 センター長

 長らく本県の課題となっている脳血管疾患(脳卒中)。厚生労働省が5年ごとにまとめている死亡率(人口10万人当たりの死亡数)で、2015年は女性が28・5人で全国ワースト2位、男性が49・1人で同4位だった。「県民の日」に当たり、改めて予防法を確認したい。

 「本県は40代から脳卒中が増加傾向にある。若いうちから生活習慣に注意が必要」。獨協医大病院脳卒中センターの竹川英宏(たけかわひでひろ)センター長はこう呼び掛ける。

 危険因子を全国平均と比較すると、本県は血圧と喫煙率が高く、歩数が少ない特徴があるという。予防の鍵は「減塩、禁煙、そして運動」にありそうだ。本県の塩分摂取量は年々減ってはいるものの、16年の調査で1日当たり男性10・6グラム、女性9・0グラムと、厚労省が掲げる目標値(男性8グラム、女性7グラム未満)を超過しており、まだまだ減塩する必要がある。

 早期発見・早期治療も非常に重要。半身の力が入らない、片方の頬が垂れ下がる、言葉がおかしい、ふらつくなどといった「前触れ発作」の多くは数分から1時間ほどで治ってしまうが、3人に1人が2日以内に脳梗塞を起こす見過ごせないサイン。症状がなくなっても軽視せずに、すぐに専門病院へ行くこと。

 本県の脳卒中死亡率自体は低下しつつあり、県民の地道な努力が表れているといえそうだが、ワースト県からの脱却にはさらなる努力が必要だ。