新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、雇用情勢が悪化している。直近の公表済み2カ月(7、8月)の本県有効求人倍率が1倍を切っている中、帝国データバンク宇都宮支店が17日までにまとめた7月時点の「人手不足に対する県内企業の意識調査」によると、正社員が「不足している」と回答した企業は29・6%で、前年同月の48・1%から急減した。一方で「過剰」とした企業は28・1%で、前年同月の8・4%から20ポイント近く増加した。同支店の担当者は「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う雇用情勢悪化が浮き彫りになった」と説明している。

 調査は7月、県内企業353社を対象に実施し、138社から回答があった。回答率は39・1%。

 正社員が「不足している」と回答した企業を業界別に見ると、「運輸・倉庫」が66・7%、「建設」51・7%、「小売」50・0%と続いた。

 「過剰」と回答した企業は全業種で増えた。最多は「製造」で27・5ポイント増の42・9%。「サービス」が31・4ポイント増の38・5%だった。前年同月はいずれも0%だった「運輸・倉庫」が33・3%、「小売」が16・7%に上った。

 非正社員は「不足している」と回答した企業が19・2ポイント減の13・2%となった。一方で「過剰」の割合は19・6ポイント増の27・4%だった。同支店の担当者は「今後は雇い止めなどの労働環境悪化が想定される」と分析。

 これらの数字を裏付けるように、昨年7月に1・41倍だった本県の有効求人倍率は、今年7月には0・97倍まで低下した。2015年1月以来5年6カ月ぶりに1倍を下回った。8月も0・95倍と6カ月連続で減少しており、厳しい状況が続く。新型コロナ関連の解雇や雇い止めについては、9月18日時点で本県は488人となった。

 栃木労働局の担当者は「コロナの状況次第ではさらに悪化する恐れがある。企業へ雇用の維持を働きかけるだけでなく、相談業務や職業訓練への誘導など求職者のニーズに合った対応が重要になる」と話している。