スーパーなどで食品を購入する際、パッケージに記載された産地の表示が気になる。中国産冷凍ホウレンソウから残留農薬が検出、といった過去のさまざまな記憶があるからだろう▼先日、県庁で開かれた「輸入食品について学ぶ講演会」(県主催)を聞いて、見方がだいぶ変わった。県生活衛生課の担当者によると、国内で流通している食品は国産、輸入にかかわらず安全性は同じと言うのだ▼残留農薬、食品添加物、微生物などについては、食品衛生法によってどちらも同じ基準が適用されている。さらに中国から日本に輸出される食品は、土作りから工程ごとに厳しく管理され、中国内で流通する食品とは別のものであると言う▼同法の違反率も、国産食品と輸入食品はほぼ変わらなかった。とはいえ、先日公表された本年度の「県政世論調査」の食品の安全性に対する質問に対しては、6割近くがなんらかの不安を感じていた▼具体的には食品添加物の割合が最も高く、残留農薬、輸入食品と続く。この傾向は数年来変わらず、輸入食品に対する誤解は解けていないようだ▼日本の食料自給率は主要先進国の中で最も低く、カロリーベースで約6割の食品を輸入に頼っている。できれば地産地消が理想だが、こうした現状からも輸入食品を過度に恐れず、適切に向き合う必要がある。