芹沢地区の田茂沢で遡上している天然イワナ

 【日光】2015年9月の関東・東北豪雨で土石流被害などが発生した芹沢地区の芹沢の支流、田茂沢で、天然イワナが遡上(そじょう)し、産卵する様子が見られ、地元住民に元気をもたらしている。

 国土交通省日光砂防事務所によると、同地区では豪雨災害時、7渓流で土石流が発生し住宅6棟が全半壊した。被災後、砂防堰堤(えんてい)の建設が進み、これまでに6基が完成。現在は最後の7基目が建設中で、芹沢の護岸工事も並行して行われている。

 芹沢のチェーンソーアート作家阿久津金次(あくつきんじ)さん(72)によると、被災当時、同地区はライフラインの寸断などで生活への困難があり、被災後、地区外へ転出する人もいた。田茂沢では土石流の影響で魚の姿が見られなくなったが、約3年前から、戻ってきたという。

 イワナの大きさは約15~30センチ。阿久津さんは「魚が戻ってきたことには希望がある。魚が頑張って生きているのだから人間が頑張らないわけにはいかない」と話している。

 イワナの産卵は数日の間、見ることができるという。