栃木県内では標高約600メートルのミズナラの根本に自生するとされる野生マイタケが13日、壬生町福和田の雑木林のコナラの根元で見つかった。駅東町のキノコ種菌メーカー北研の食用菌類研究所員らが現地を訪れ、マイタケであることを確認した。
雑木林の所有者大橋裕(おおはしゆたか)さん(76)が直径約20センチの3株を見つけた。大橋さんは「(所有する)隣接地の木を切り、日当たりが良くなったからかな」と話し、北研に1株を提供することにした。
同社はシイタケ菌床栽培の種菌を主力に開発製造しているほか、さまざまなキノコの野生株を採集し、その特徴を研究しながら、新商品開発を進める。山内隆弘(やまうちたかひろ)所長は「野生のマイタケについては採集に苦労している。平地での野生マイタケを研究できることは大きなこと。特徴を研究し、いい商品の開発につなげていきたい」と話した。
菌床栽培のマイタケは一般的には環境を制御した施設で生産されている。