通勤通学時間帯にクマの目撃現場周辺をパトロールする警察車両=15日午前7時35分、日光市今市

クマの目撃現場で確認された足跡=15日午前8時50分、日光市今市

クマの主な目撃現場

通勤通学時間帯にクマの目撃現場周辺をパトロールする警察車両=15日午前7時35分、日光市今市 クマの目撃現場で確認された足跡=15日午前8時50分、日光市今市 クマの主な目撃現場

 栃木県日光市今市の市街地で異例のクマの目撃が相次ぎ、地元住民が不安を募らせている。今市署と市が巡回を強化し注意喚起を続ける中、15日朝にはクマに遭遇し、間一髪で難を逃れた人もいる。同じクマとみられ、足跡などが確認された同日、市は周辺の茂みにわなを仕掛け捕獲を急いでいる。

 東武下今市駅や道の駅「日光街道ニコニコ本陣」周辺の市街地では12日以降、目撃が増えた。同所、居酒屋店主女性(65)は14日夜、店の近くのごみステーションにいるのを見つけ、110番した。女性は「急に向かってきたので慌てて店に入った。心臓が飛び出そうなほど怖かった」。

 15日午前8時40分ごろ、同所の墓地で作業をしていた森友、石材業須藤元一(すどうもとかず)さん(35)は、墓地の反対側の方から叫び声が聞こえ目をやると、クマがいた。墓石などを乗り越えながら「ものすごいスピードで向かってきて」、2メートルほどの距離まで接近。近くの車に逃げ込み、無事だった。

 墓地には立ち入らないよう張り紙が出され、隣接する今市幼稚園は園児を屋外に出さないよう対処。市教委も周辺の小中学校に注意喚起をするなど、地域の警戒感は高まっている。

 同署や市によると、クマは体長約1メートル。ツキノワグマの成獣1頭がいるとみられる。足跡や目撃情報などから市は同日午前、地元猟友会と協力し、通り道となりそうな場所に円筒形の専用わな1基(長さ約2メートル、高さ約60センチ)を設置した。

 県猟友会日光支部今市地区会の神山亨(かみやまとおる)地区長(65)は「冬眠前なので餌を探して迷い込んでしまったのではないか」とした上で、「クマは行動範囲が広く、動きが俊敏。日中も含め注意してほしい」と話す。

 市は「外出の際は鈴などを携行し、茂みには近づかないでほしい」などと呼び掛けている。