兵庫県明石市が10月から、0歳児がいる家庭に赤ちゃん用品を月1回宅配する「おむつ定期便」を始めた。子育て経験がある専門の女性配達員が、見守りも兼ねて家庭を訪れ、孤立しがちな母親のケアを充実させるのが狙いだ▼「赤ちゃんが小さな時は、外に出られない母親が特に多い。市の子育て支援制度も学んだ配達員が、少しでも相談相手になれば」と、市は導入の狙いを説明する▼人口減少、少子化、赤字財政、基金の減少、まちの衰退…。市はこの状況から脱却し人口、税収の増加が続いている。これも2011年に当選した現市長のまちづくりが奏功した結果と言える▼市長の発想はユニークだ。仕事づくりは大阪や神戸に任せて、明石は子育てのしやすさを追求する。中学生までの医療費や第2子以降の保育料を、所得制限なしで無料化するなど先進的な施策を導入してきた▼その結果、周辺自治体から子育て世代を呼び込むことに成功した。2人目、3人目の子どもをもうける夫婦も多いという。必要な予算は当初、職員数の削減などで捻出した▼このような独自策を打ち出す自治体が次々と現れれば地域は活性化する。そのためには進取の気性を持った首長や職員らが増えることが必須だ。活性化の秘訣(ひけつ)は優秀な人材が集まり能力を発揮できる環境をつくることである。