漆塗り、彩色、錺金具などの修理が施された本殿正面=5日午前、日光市山内

大規模修理をほぼ終えた日光二荒山神社の本殿

漆塗り、彩色、錺金具などの修理が施された本殿正面=5日午前、日光市山内 大規模修理をほぼ終えた日光二荒山神社の本殿

 栃木県日光市の世界遺産「日光の社寺」で現存最古の建造物とされる日光二荒山神社本殿の大規模修理が完了し、5日、報道陣に公開された。7年かけて行われた保存修理事業で、艶のある黒漆(こくしつ)塗りの屋根や弁柄(べんがら)漆塗りの柱、干支などの彫刻が色鮮やかによみがえった。

 国重要文化財の本殿は、1619年に徳川2代将軍秀忠が造営した。幅約14メートル、奥行き約17メートル、棟高約13.5メートル。大修理は約60年ぶりで、地垂木(じだるき)まで解体した今回の半解体修理は創建以来初めてという。公益財団法人「日光社寺文化財保存会」が2013年6月から進めてきた。

 屋根の銅瓦、垂木、錺(かざり)金具などを一つずつ取り外して修理し、全て元の位置に取り付けた。漆塗りや彩色、耐震性を高める構造補強なども行われ、有料拝観エリアから透(すき)塀越しに見ることができる。

 同保存会の主任技師高橋俊雄(たかはしとしお)さん(47)は「創建当初の痕跡を確認できた。建物が長持ちするような構造など当時の技術を感じた」と説明する。

 今後、本殿前に祝詞舎(のりとや)が設置され、ご神体を本殿へ移す遷座祭が11月17日に行われる。稲葉成孝(いなばしげなり)権禰宜(47)は「コロナ禍で暗い話題が多い中、気持ちよく参拝して元気になってもらいたい」と話す。

 修理事業は別宮の滝尾神社と本宮神社の本殿・拝殿、末社日枝(ひえ)神社本殿でも行われた。