那須町で登山講習会に参加した大田原高の生徒、教員の計8人が死亡した雪崩事故で、県教委が設けた第三者による検証委員会(委員長・戸田芳雄(とだよしお)東京女子体育大教授)は29日、事故に巻き込まれた生徒らへの聞き取り調査を行った。調査後、戸田委員長は取材に対し、雪崩の起点が当初の想定よりも、より同校生徒に近い場所だったと推測されるとの考えを明らかにした。一方、遺族は同日、検証委に原因解明と真相究明などを求める要望書を改めて提出した。

 検証委はこの日、引率教諭と生徒ら計9人に聞き取り調査を実施。生徒に直接、話を聞いたのは初めて。雪崩発生の認識や当時の行動ルートなどを確認した。

 これまで雪崩の起点は「天狗岩」と呼ばれる岩の直下と想定されていたが、今回の証言などによると「もう少し下」(戸田委員長)と考えられるという。事故当時、死亡した8人を含む1班はこの岩を目指していたため、より1班側で起きたことになる。

 証言には「空気を巻き込んで(斜面の)上から雪崩が襲ってきた。一瞬だった」とする一方、「亀裂が足元に入り崩れた」といった趣旨もあった。戸田委員長は今後、研究機関と連携し内容を精査するとした。