損傷が激しい黒羽小の侍門と、修復への支援を呼び掛けるプロジェクトメンバー

 【大田原】黒羽藩校「作新館」を前身とする「作新館学習室」がある黒羽小の学校関係者や地域住民の有志が、作新館復興プロジェクトを立ち上げ、現在クラウドファンディング(CF)を実施している。明治時代に移築の「侍門」の損傷が著しく、後世への継承のため修復費など500万円の支援確保を目指す。有志らは「歴史と伝統のある学校のシンボル。児童の安全のためにも修復したい」と協力を呼び掛けている。

 同学習室には、教師と生徒が漢詩をつづった旧作新館講堂の「格天井(ごうてんじょう)」や扁額(へんがく)などが残る。侍門は藩主大関(おおぜき)氏の重臣大沼(おおぬま)家にあった門を移築した。現在の校舎の西側にあり、登下校の児童たちが毎日、門をくぐって校舎に出入りしている。

 しかし門は2001年以降、修繕しておらず、老朽化に伴う屋根や柱の損傷は激しい状態。市の厳しい財政事情の下、同窓会組織もないため、7月のPTA役員会でCFによる資金調達の提案があり、関係者と相談し8月に実施を決定した。

 斎藤康弘(さいとうやすひろ)PTA会長(45)、英由香(はなぶさゆか)校長(57)、卒業生で「大関作新館賞」実行委員長の屋代隆(やしろたかし)自治医大名誉教授(67)と和気隆(わきたかし)黒羽地区生涯学習推進協議会長(80)の4人で同プロジェクトを立ち上げ、9月にCFを始めた。

 プロジェクトでは、侍門修復を中心に、展示物保護のための同学習室の改築や展示施設の整備、案内板の設置なども計画している。

 CFの目標額は500万円で、12月9日まで募集。出資額は3千~10万円。リターンは、児童のお礼の手紙と修復後の写真に加え、出資額に応じ、大関氏の菩提(ぼだい)寺「大雄寺」や黒羽藍染「紺屋」の手拭い、市のマスコットキャラクター「与一くん」プリントのエコバッグやポロシャツ、ホテル花月の宿泊券といった地元の商品を用意する。現在の支援者は10人、支援金は55万6千円。

 支援サイトは「作新館復興プロジェクト」で検索できる。現金寄付の場合は直接学校へ持参。(問)同校0287・54・0109。