高級卵を直売する「ゆいのたまご」=真岡市

 障害者就労支援施設「わらくや」(栃木県真岡市下籠谷)を運営するウィングラフィティ(宇都宮市清原台6丁目、島田利枝(しまだりえ)社長)は、就労支援の「ゆいのたまご」ブランドの養鶏事業で首都圏向け卵販売のグループ会社が扱う高級卵「箱庭たまご『茜(あかね)』」の増産に乗り出す。真岡市内に直売所を出店したほか、首都圏などの飲食店への販路が広がりつつあるためという。

 ゆいのたまごは、地面に放して飼う「平飼い」の純国産鶏「もみじ」が産む赤玉卵。地下水と特別配合の餌を与え、「濃い黄身で、香味、うま味、弾力など濃厚な味わいが特徴」(島田社長)。さまざまなデータを収集する独自のIoT(モノのインターネット)システムで鶏の体調を管理し、高級卵の安定生産につなげている。

 生産される卵は餌の配合や飼育の違いで、茜(1個300円)のほか、ベーシック(同50円)、「紅珠(こうじゅ)」(同100円)、「黄菊(きぎく)」(同200円)に分かれる。

 最も高い単価の茜は、1羽当たりの平飼い面積を通常より3倍広くして鶏のストレスを和らげ、遺伝子組み換えのない、防腐剤・残留農薬ゼロの餌を与え、抗酸化作用を高めたという。

 販路拡大は今春から本格化させた。会員制交流サイト(SNS)などで情報を発信し、「定期購入者が全国で60人を超え、贈答用の引き合いも増えている」(同)。7月には真岡市下(高間木こうまぎ)1丁目に直売所「ゆいのたまご」を出店し、養鶏場直送の新鮮な卵を提供し、ファンを広げている。

 9月から、卵かけご飯を1食千円で提供する飲食店や、オムライスにこだわる卵料理店など首都圏の6店、大阪市の1店に業務用を提供し始めた。島田社長は「思った以上の反響。都内への直売所出店も検討していきたい」と展望する。

 10月からは真岡市のふるさと納税の返礼品にもなった。このため鶏舎を拡大し、鶏を約6割増の約2500羽に増やし、需要拡大へ対応していく。