左脚が不自然に曲がったまま立つ歌=9月28日午後3時、小山市内

 栃木県小山市の渡良瀬遊水地に定着している雌のコウノトリ「歌」の左脚が骨折の疑いがあることについて、小山市は1日、治療のため捕獲して保護する方針を明らかにした。捕獲後の治療や保護場所については県と協議して決めるという。コウノトリは国の特別天然記念物で、国内には現在、野外では二百数十羽しかいない。

 浅野正富(あさのまさとみ)市長が同日の定例記者会見で明らかにした。けがをしている歌について「渡良瀬遊水地に定着して2羽の子どもを育て上げた功績は大きい。できる限りの手だてをしてあげたい」と述べた。

 歌は現在自力で飛べるが、飛行中に左足が不自然に垂れ下がっている。市によると、兵庫県立コウノトリの郷公園の専門家に写真を送ったところ「ほぼ確実に骨折している」との見立てだった。自然治癒の見込みはなく、放置すると脚が欠落し、死に至る可能性があるという。

 このため市は、コウノトリの飼育施設や野生復帰事業に取り組む専門機関の助力を得て保護に取り組むことにした。歌は警戒心が強いため、まずは餌付けして1カ所に定着させ、網で捕獲することを検討している。歌が市外に出たとしても、遊水地を囲む4市2町内であれば専門機関の協力が得られることになっているという。