後期授業が始まり対面で指導を受ける学生=1日午前11時15分、宇都宮大陽東キャンパス

 宇都宮大で1日、後期授業が始まり、工学部の1年生約320人が初めて対面授業に臨んだ。新型コロナウイルスの影響で前期は原則オンライン授業だった。教員はフェースシールドとマスクを着用し、机には飛沫(ひまつ)防止用の透明な仕切り板を設置して感染対策を徹底。「やっと大学生になれた感じ」「早く友達をつくりたい」ー。学生たちは緊張と喜びを胸に、待ちわびたキャンパスライフへ一歩を踏み出した。

 1日午前10時すぎ、同大陽東キャンパス。授業の開始を前に、学生たちが慌ただしく行き交う。「221教室はどこですか」。不慣れな1年生が教室を探して迷う姿も多くみられた。

 光工学がテーマの授業を選んだ約30人は、感染防止のため三つの教室に分かれて授業を受けた。自己紹介では「初めまして」。その後、SF映画のような立体的な映像の説明に熱心に耳を傾けた。

 さいたま市から電車で2時間掛けて通う金子正弘(かねこまさひろ)さん(19)は「緊張したけと、すごく楽しかった」と満足そう。「パソコンの画面と違って実験はまさにリアル。何より教授の話が直接聞けるのがうれしい」と素直に喜ぶ。

 入学式もなく、前期は自宅で1人、オンライン授業を受ける日々だった。昼食は野菜炒めやお好み焼きなどを自分で作ってきた。この日は初めて学食でラーメンを食べた。「温かくておいしかった」

 栃木市出身の熊倉悠悟(くまくらゆうご)さん(18)も「家で孤独に画面に向かう授業とはモチベーションが全然違う」と対面授業の再開を歓迎した。

 お笑い好きで、前期には自分でネタ作りにも励んだ。しかし「大学に通えないから相方が作れなかった」とぽつり。「友達はもちろん、一緒にコンビを組んでくれる仲間も募集したい」とほほ笑んだ。

 授業を担当した工学部基盤工学科の山本裕紹(やまもとひろつぐ)教授(48)は「対面授業にはいつでも押せる再生ボタンがない。その分、学生に集中してもらえるし、教員も反応をダイレクトに受け取れる」と手応えを感じる。一方で「1人暮らしの学生は孤独に耐える半年間だったはず」と推し量った。

 同大によると、今春に入学した1年生は948人。実験や実習など対面が必須の授業を10月に集中して行うという。