寿司を握る佐柄さん

こだわりのコハダと穴子

佐柄雄司さん

寿司を握る佐柄さん こだわりのコハダと穴子 佐柄雄司さん

 徐々に観光客の姿も増え、活気を取り戻しつつある浅草。仲見世近くの観音通りで、食通たちの胃袋を満たしている。

 栃木市出身の佐柄雄司(さがらゆうじ)さん(45)と妻で那須烏山市出身の里恵(りえ)さん(38)が切り盛りする店は50年ほど続く名店。ルーツは江戸末期創業の「銀座すし栄」で、のれん分けした先代から2013年に譲り受けた。

 佐柄さんが高校卒業後、8年間修業した縁で声を掛けられた。「自分の店を持ちたかったので、チャンスだと思った」。里恵さんの後押しもあり、決断した。

 外国人や若い客が多いことから、ランチメニューを充実させた。にぎりやちらし、丼など約20種類を1千~3300円で提供する。

 「すしは魚を切って握って出すだけの単純作業に思われるけど、そうならないよう手間を掛けている」。イカなら塩を振って甘みを出し、若い魚は数日寝かせて調理する。「魚種や魚の状態を見て、本来の良さを引き出すようにしている」

 自信のタネは米酢に甘酢を加えてしめるコハダと、山ザサにのせて焼く穴子。コハダは食べやすく、穴子は肉厚でササの香りが食欲を刺激する。

 「栃木の良さを伝えたい」と東力士などの地酒も用意。店員も上三川町出身で「オール栃木」で接客する。「すしはもともと庶民の食べ物。気軽に入って、楽しんでもらえる店にしたい」と思いを話す。

 メモ 台東区浅草1の34の4。電話03・3842・7989。午前11時30分~午後3時、同4時30分~8時30分。木曜休。

■店主の思い

 栃木からのお客さんもいるんですよ。寄席の後に毎回寄ってくれる人とかもいてね。栃木の人は話が合うし盛り上がるので、来てくれるとうれしいですよ。東武浅草駅から近いので、多くの栃木のお客さんにお会いできると良いですね。