50周年の節目にあって「回転しないすしはいまだ未完成」と気を引き締める元気寿司の法師人社長=宇都宮市

 元気寿司(宇都宮市大通り2丁目、法師人尚史(ほうしとたかし)社長)が創業50周年を迎えた。「寿司(すし)の大衆化」を掲げ、宇都宮市内に1号店を出店したのは1968年。店舗数は国内152、海外176(3月末現在)を数える。回転ずし業界で初めて国外へ飛び出すなど海外での強さや、オールオーダー(AO)型の“回転しないすし”を武器に、さらなる成長を目指す。

 東武宇都宮駅前の現・元気寿司東武店(宇都宮市江野町)が1号店だ。創業者の斎藤文男(さいとうふみお)氏が当時、珍しかった「回転ずし」に注目し、回転ずしチェーンの元禄寿司とフランチャイズ契約を結んで、オープンした。

 福島や群馬など県外にも店を広げて90年に独立した。社名は、勢いの良さといった意味を込めて「元気寿司」に変更した。子どもの顔がモチーフのシンボルマーク、黄色のコーポレートカラーも誕生させた。

 ■90年代に海外へ■

 法師人社長は元気寿司になる直前の87年に入社した。当時は消費者のすしに対する特別感が強く、「家での行事用などテークアウトの売れ行きは、今と比べものにならないほど。年間で一番売り上げるのはクリスマスだった」と振り返る。

 元気寿司は91年に株式を公開し、93年には米ハワイ州へ海外1号店を出した。いずれも回転ずし業界では初めてだった。

 100円ずしが基本の低価格帯ブランド「すしおんど」は2009年以降、注文品を届ける高速レーンを備えた「魚べい」へ転換させ、16年に100店舗を達成した。この延長線上にある高速レーンのみのAO型店舗は12年の魚べい渋谷道玄坂店(東京都)が第1号。登場から5年余りの17年、100店舗に到達した。

 ■海外出店さらに強化■

 AO型は、タッチパネルも導入し、出来たてを待つことなく食べたい消費者ニーズに応える。「どうしたら売れるのか」という考えから生まれたシステム。利益面にも貢献している。データから、必要な時間に必要な仕込みを行えるため、無駄が省け、食材高騰にも対応できるという。

 回転ずしが珍しくなくなった海外での出店加速要因ともなっている。今後は「ミャンマーやベトナムでの出店も考えている」と明かす。「(AO型の)効率をもっと上げられる。回転しないすしを広げ、スタンダードにしていく」のが目標だ。