那須塩原市が宿泊事業者に定期的にPCR検査を行い、市負担分の財源として入湯税を引き上げる同市税条例の一部改正案の修正案が28日、同市議会本会議で賛成多数で可決された。市によると「全国初」となる取り組みが10月から本格実施され、入湯税が12月から暫定的に引き上げられることが決まった。

 宿泊事業者へのPCR検査は「安全安心の見える化」が狙いで、市が掲げる新型コロナウイルス禍の観光モデルの一環。事業者と観光客が応分の費用を負担することで、市民との合意形成を図る。

 検査対象事業者は最大600人。費用のうち3千円を事業者が負担し、差額を市が補助する。市負担分の財源に入湯税を充て、宿泊料金に応じて暫定的に50~200円引き上げる。

 条例案を巡っては、塩原温泉関係者から風評を懸念する声や入湯税引き上げに反対する意見が上がった。渡辺美知太郎(わたなべみちたろう)市長は「賛同する地域(板室温泉)で早く始めるため」として一時、議案取り下げを提案。議会側は認めず、一律200円を引き上げる執行部原案を宿泊料金に応じて引き上げる案に修正した。

 採決結果は賛成21、反対4。渡辺市長は同日の議会閉会に当たり「より現場の声を反映し、現状では最善の案だと思う」などと述べた。