【那須雪崩事故】初の一般対象報告会、160人 原因究明など質問相次ぐ

 那須町湯本の国有林で大田原高の生徒、教員計8人が死亡した雪崩事故を巡り、文部科学省の助成を得て雪崩の原因究明などに取り組む研究グループは14日夜、同町寺子乙のゆめプラザ・那須で、調査研究の一般向け報告会を開いた。これまで判明した雪崩の発生状況や今後の方向性などを専門家4人が説明。一般住民や県内外の山岳、教育関係者など約160人が耳を傾け、会場からは「人為的か自然発生かを究明できないか」などと質問も相次いだ。

 グループは防災科学研究所(防災科研)をはじめ国内の11機関・大学の31人で構成。本年度末まで1年間の予定で進めている調査研究の現状を人々に直接伝えたいと、初めて報告会を開いた。

 防災科研の中村一樹(なかむらかずき)さんは5回の現地調査の結果や近年の雪崩事例データから各地の雪崩危険度をリアルタイムで予測するシステムの開発状況などを報告。今回の雪崩が自然発生したか人為的なものかは、「両方の可能性がある」と言及した。

 気象庁気象研究所の荒木健太郎(あらきけんたろう)さんは1989年11月以降で見ると、事故当時の降雪量は3月としては19年に1度、シーズンとしては3年に1度の規模だったと報告。

 報告後、会場からは「教育、啓発には地元山岳会など外部の知見を積極的に活用するべきだ」などと多くの質問や意見が出た。