最後のW杯に臨む国際副審の相楽亨さん=矢板市内

最後のW杯に臨む国際副審の相楽亨さん=矢板市内

最後のW杯に臨む国際副審の相楽亨さん=矢板市内 最後のW杯に臨む国際副審の相楽亨さん=矢板市内

 14日に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会に、日本人最多3度目の審判員として臨む国際副審の相楽亨(さがらとおる)さん(41)=矢板市在住=が11日までに下野新聞社の取材に応じた。プロフェッショナルレフェリーとして活動を始めて10年。今年限りで国際大会からは身を引く決意を固めており、「このW杯を集大成にしたい」などと意気込みを語った。

 当初、招集された日本人審判は佐藤隆治(さとうりゅうじ)主審と相楽さんの2人のみ。状況からリザーブに回るとみられていたが、昨年のU-17W杯インド大会で共にピッチに立った山内宏志(やまうちひろし)副審が追加招集を受け、試合を担当する可能性が高まった。

 3度目のW杯。「どの試合を任されてもいいようにしっかりと準備をするだけ。それはリザーブでも担当でも同じ。任されたら楽しんで仕事をするつもり」。もはや大舞台に立つことが当然、と思わせるような風格すら漂う。

 今大会から、ピッチに立つ審判員に加え、複数のカメラを用いて主審の判定を補佐するビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が採用される。試合に与える影響は未知数だが、「審判はこれまで通り、適切な判断を心掛けることに変わりはない」と言い切る。

 前回ブラジル大会では全世界のサッカーファンが注目した開幕カード、ブラジル-クロアチア戦を担当した。あれから4年。肉体的なピークが過ぎたことを認識しつつも、その不安を払しょくするのに十分なトレーニングを積んできた。

 「スピードが落ちているのは確かだがW杯を2度経験し、ゲームを読む力も高まった。審判として今が一番いい状態で臨めそう」。言葉には自信がみなぎる。

 国際審判の45歳定年制は撤廃され、本人次第で継続することも可能となった。しかし、来年からは国内大会に専念する意向だ。

 「年内限りで国際副審から退く意志は関係者に伝えた。後進に国際経験を積ませ、成長させることも日本サッカー界にとって重要。最後のW杯。ここを集大成にしたい」と力強く話した。

 プロフィル さがら・とおる 壬生町出身。宇都宮北高-東洋大。2007年国際副審、09年プロフェッショナルレフェリー登録。10年にアジア・サッカー連盟の最優秀アシスタントレフェリーに選出された。