温かいまなざしをリリに向ける田中さん

温かいまなざしをリリに向ける田中さん

温かいまなざしをリリに向ける田中さん
温かいまなざしをリリに向ける田中さん

 【宇都宮】健康づくりのために、宝木町1丁目、田中一紀(たなかかずのり)さん(78)と愛犬リリは古賀志山への登山を続けている。県動物愛護指導センターが開く子犬の譲渡会で出合ってから約10年。家族はリリをわが子のようにかわいがり、ともに年月を重ねてきた。田中さんは「体力がある限りは一緒に登りたい」と話している。20日から動物愛護週間。

 「鳥のさえずりがいいなぁ」。そうつぶやく田中さんの前を、リリが軽快に進む。木製階段が整備された山頂まで約700メートルの山道が定番のコースだ。

 リリとの登山は2017年1月に始まった。何げなく連れて行った時、「気持ち良さそうに付いてきた」のがきっかけという。毎月1回のペースで登り続け、8月で38回目を数えた。

 怖がりな性格のリリ。初めは、うっそうとした場所で足を突っ張り、田中さんが抱いて登ることもあったというが、今では先導役を務めるほど、たくましくなった。田中さんは「行き交う人がリリを見て、ぱっと笑顔になり、会話が弾む瞬間が楽しい」とほほ笑む。

 リリは雑種のメスで、子犬の時に同センターに収容された。野犬の子とみられる。「動物を飼うなんておこがましい」。最初こそ反対した田中さんだが、妻正子(まさこ)さんの熱意に押された。