「全国チェーン竜鳳(りゅうほう)」(宇都宮市)は来月、会社設立40周年を迎える。20年ほど前、鈴木亮裕(すずきあきひろ)社長が事故で下半身不随になり、車いす生活になったのをきっかけに障害者の雇用に取り組み始めた▼焼き鳥の移動販売や居酒屋、フランチャイズ事業が中心で従業員は150人ほど。障害者雇用率は3.33%と法定雇用率を大きく上回り、民間企業として誇れる数字である▼一方、模範となるべき県教委の障害者雇用率は低迷が続いていた。2011年度に全国の教育委員会で最低となったのをきっかけに、障害者手帳の有無などを確認せず、独自の解釈で障害者に算入する手法を導入。2年前には、この水増し問題が発覚した▼職員の大半は学校の教員。教員免許を持つ障害者が極端に少ないという事情を勘案しても、手段を間違った。その後、100人以上の雇用拡大を目指し、学校の事務補助員や学校司書など障害者の働ける場の確保に腐心した▼本年度は1年更新の臨時採用ながら、83人が職場に配属された。先日公表された障害者雇用率は2.48%と、教委の法定雇用率(2.40%)をやっとクリアした▼課題はいかに職場に定着できるか。竜鳳の採用担当者は「サポートする環境づくりがとても重要」と話す。障害者の「働きたい」という意欲を県教委は愚直に支えてほしい。