雨漏り防止のため、シートが被せられた二荒山神社の社殿

寄付者に授与する二荒山神社と熊野神社の特別御朱印

雨漏り防止のため、シートが被せられた二荒山神社の社殿 寄付者に授与する二荒山神社と熊野神社の特別御朱印

 【真岡】長沼の長沼八幡宮(はちまんぐう)は、社殿に雨漏りやゆがみが見られる市指定文化財の境内社「二荒山(ふたらさん)神社(日光神社)」を修復しようと、寄付を募っている。修繕費用として3千円を寄付した希望者には、特別御朱印を授与する取り組みも実施している。

 二荒山神社は棟札によると、1746年の建立。三間社流造(さんげんしゃながれづくり)の鉄板ぶきで、間口は約2メートル、奥行きは約1・5メートル。柱や梁(はり)、壁面には各所に彫刻が施されており、境内社でこれほど荘厳な社殿は珍しいという。

 一方で、近年に大規模な改修などは行っておらず、建物を維持するためにも修理工事の必要がある。今回の修理事業では、解体した上で柱や梁、土台のゆがみを補正し、屋根をふき替える。

 長沼八幡宮は2015年から氏子総代と協議を重ね、地元への説明会なども行った。翌年には文化財を専門とする設計士による調査を経て修理事業を計画した。来年中の着工を目指している。

 予算は設計費と工費で計約2200万円。来年度、市の指定文化財保存修理事業に申請し、補助の交付を見込んでいるが、補助金だけでは賄えない。

 4月からは氏子らからの寄付の受け付けを開始。特別御朱印は、一般の参拝客からも協力を得ようと昨年から実施している。御朱印は二荒山神社と、同じく山岳信仰にまつわる境内社の熊野神社の2枚をセットで渡している。

 長沼地域は平野部にありながら山岳信仰が盛んで、江戸時代には修験者が「里修験」をした地域とされる。野澤功嗣(のざわよしつぐ)宮司(47)は、二荒山神社と熊野神社がこの地域の山岳信仰の重要な拠点だったとみている。

 野澤宮司は「文化的な価値があるものを残していくことはたやすいことではないと感じている。建物を将来につなげるために、ぜひ協力していただきたい」と呼び掛けている。

 (問)長沼八幡宮0285・74・1787。