今から20年後に主流となっているのはどんな車か。環境や高齢者に優しい、自動走行、無人運転…。普段それほど車に興味がなくても、考えるとわくわくする▼輸送用機器が製品出荷額の最多を占める本県にとっては特に関心が高い話題だろう。宇都宮大産学イノベーション支援センターが先日、広く門戸を開いて実施した初のオンラインサロンのテーマは「20年後の自動車を考える」▼センター長で、講師を務めた同大工学部の高山善匡(たかやまよしまさ)教授は20年前、大学院の材料学の講義で同じ問い掛けをしたと明かす。世界初の量産ハイブリッド乗用車「プリウス」が登場して間もなくの頃だ▼学生は電気自動車や燃料電池車などの可能性に触れる一方、走行距離の短さや電池の開発など普及への課題も挙げた。それから20年。さまざまな課題が残り主流とまではならず「学生が予測した通りとなった」と語る▼一般的な車は、20年ぐらいでは劇的には変わらないと考えた方がよさそうだ。環境負荷の低減など目標に向かい、エンジニアが既存の技術を基に、地道に課題を克服していくことが重要と高山教授は説く▼そのヒントが大学に隠れている。最先端の研究を重ねた「知」の宝庫である最高学府と、自動車関連に限らずあらゆる企業の橋渡しをするのが支援センターだ。活用しない手はない。