歴史が好きな女性を「歴女」と言い、細分化して縄文時代に作られた土偶の世界にはまるのは「土偶女子」、古墳好きは「古墳女子」なのだそうだ▼その一方、土偶と、時代を下って古墳時代の埴輪(はにわ)を混同する人は多い。県立博物館にはよく「違いは何ですか」といった問い合わせがあるという。そこで同館は両者を同時に展示し、理解を深めてもらおうと「土偶とハニワ」展を開いている▼人の形をした手のひら大の土偶に比べ、円筒形や動物、家屋などさまざまな形がある埴輪は、はるかに大きい。実物を見ると、サイズの違いを改めて実感できる▼所蔵品を中心に古い順に並べた土偶の県内最古は、宇都宮市大志白(おおしじろ)遺跡で見つかった8500年前のバイオリン形土偶。栃木市後藤遺跡のミミヅク土偶は、完全な形で発見された珍しい物で、同館のゆるキャラのモデルとなった▼埴輪は主に穴窯で焼かれ、県内では窯跡が2カ所見つかっている。佐野市唐沢ゴルフ場埴輪窯跡から出土した埴輪と、そこから運ばれたと考えられる上三川町西赤堀狐塚古墳の人物埴輪は表情が似ている。特徴を見比べるのも面白い▼縄文人の生命力に満ちたパワーを感じる土偶や、当時の権力者の力を象徴したとされる古墳の、周りに並べられた埴輪を眺めて、日常をいっ とき忘れるのはいかがだろうか。