新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから、「中止」の2文字はすっかり日常の一部になった。「来年がある」。そう折り合いをつけていくしかない。

 だが、発達段階にある子どもたちのことはとても気になる。進級、進学が待ったなしの子どもたちには、必ずしも「来年がある」ことばかりではない。このところ相次いで中止の動きを紙面で報じた修学旅行などもその一つだ。

 「修学旅行に行けなかった」「部活動の大会に参加できなかった」「運動会もなかった」は長い目で見れば得がたい経験として糧になるかもしれないが、「諦めること」に慣れてしまわないかが心配だ。

 コロナの収束が見通せない中、「中止」を覆すことは難しいだろう。だが、前向きな代替策を考えることはできる。集会の代わりにウェブ配信、外食の代わりにテークアウト-さまざまな分野で新しい試みが始まっている。学びの場でも「2泊3日の修学旅行は行けなかったけれど、あの日帰り遠足は充実していたね」と子どもたちの記憶に残るような代替策を期待したい。