宇都宮市大谷町の実家で昨年8月、母親を刃物で刺殺したとして殺人罪に問われた同市細谷町、土木作業員戸村輝美(とむらてるみ)被告(47)の裁判員裁判判決公判が16日、宇都宮地裁で開かれた。二宮信吾(にのみやしんご)裁判長は、経済苦から自殺を考えていた被告が「実母を自殺の道連れに殺害したことは強い非難に値する」として求刑通り懲役12年を言い渡した。

 弁護側は公判で、戸村被告が母ハナさん=当時(79)=から殺害を依頼されていたと主張しており、同意殺人罪が成立するかが争点だった。

 二宮裁判長は判決で、同意の有無について、被告は軽度の知的障害があるものの「母から『死にたい』と言われても本気にしていなかった」として「母が死を望んでいるという思い込みはなかった」と判断。同意殺人罪の成立を否定した。