都内での学生生活を始め、真っ先にハンバーガーショップに飛び込んだ。物珍しさにひかれたわけではなく、アルバイトを申し込むためだ▼仕送り、奨学金だけでは生活が成り立たず、何をおいても早く決めたかった。今から40年前の時給は500円。今の半分ほどだが、1人暮らしをするための貴重な稼ぎだった▼新型コロナウイルスの感染拡大に伴う解雇、雇い止めが5万人を超えた。非正規労働者の増加が目立ち、アルバイト市場に好転の兆しはない。後期授業が始まる時期を迎えても、思うように働き口が見つからない学生は依然として多いはずだ▼親元を離れて暮らすアルバイト学生向けに創設された学生支援緊急給付金。宇都宮大では1割近くが給付を受ける。相当な数である。厳しいやりくりを強いられる学生の多さがうかがえる▼一方、住居確保給付金は、条件次第で学生も例外的に対象になったが、利用は意外なほど少ない。県内で最も大学、短大などが集中する宇都宮市には、相談すらほとんどない。苦しむ学生は多いはずなのだが、まだ使い勝手が悪いのか▼全国的には経済的理由で退学を考える学生も少なくない。県内では各種団体、企業による寄付や食料支援が行われている。本県を選んで入学してきた学生たちが、学びや夢を諦めずに済むよう十分に支えたい。