契約書を手にする倉持院長(左)とうつのみや観光の原賢一代表取締役=5日午後、宇都宮市中島町

検査に使用するプラスチック容器=5日午後、宇都宮市中島町

契約書を手にする倉持院長(左)とうつのみや観光の原賢一代表取締役=5日午後、宇都宮市中島町 検査に使用するプラスチック容器=5日午後、宇都宮市中島町

 新型コロナウイルスの感染拡大で冷え込む旅行需要の回復につなげるため、宇都宮市の旅行業者らが14日、無症状者を対象に感染の有無を調べるPCR検査付き旅行商品を発売する。事前の検査で陰性を確認した上で、旅行に出掛けてもらう仕組み。旅行者だけでなく、受け入れる観光地の安心につながる「新しい旅行エチケット」として定着させたい考えだ。

 PCR検査付き旅行商品は、同市東峰町の旅行業「向立(こうりゅう)(うつのみや観光)」と同所の貸し切りバス業「うつのみや観光」、同市中島町のクリニック「インターパーク倉持呼吸器内科」の三者が手掛ける。5日、倉持呼吸器内科で契約書を締結した。

 パック旅行や日帰りツアー、貸し切りバスなどの予約後、利用者宅に検体採取用のプラスチック容器が届く。利用者は旅行の5日前を目安に唾液を採取し、うつのみや観光へ持参する。検査結果は2日程度で通知され、陽性者が出た場合の保健所への報告などは倉持呼吸器内科が担う。検査費用は1件当たり税別1万5千円で、事務手数料として同2千円が必要。旅行後に再び検査を受けることも可能。

 14日から販売するのは県民を対象とした「県民一家族一旅行推進事業」と政府の「Go To トラベル」の商品で、オプションで検査を付けることができる。今月下旬にはあらかじめ検査費用を組み込んだツアー旅行商品も発売する。現時点で具体的な日程が決まっていなくても、旅行する意思があれば申し込める。

 うつのみや観光などには、客から「コロナに感染したまま旅行し、現地の迷惑になりたくない」との声が多数寄せられているという。安心して旅を楽しんでもらうとともに「旅行者を送り出す立場としての責任がある」との思いから、倉持呼吸器内科へ提案した。

 同社の(原賢一はらけんいち)代表取締役は「PCR検査を受けて出掛けることが旅行先への配慮につながる。新しい旅のスタイルとして定着すれば」と話した。