京都市のタキイ種苗が、8月31日の「やさいの日」を前に毎年実施している好きな野菜のアンケートで、今年は異変があった▼調査開始以来、大人の部で11年連続1位だったトマトが4位に陥落し、タマネギが僅差で初の1位に。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要で、保存の効く野菜に人気が集まったと分析している▼ただ、子どもの部では、9年連続でトマトが1位となり、安定した人気を見せた。本県は有数のトマト産地である。2019年の生産量は熊本、北海道、愛知、茨城に次いで全国5位だった▼施設園芸の環境制御機器メーカーである誠和(下野市)は長年、トマトの収量向上に取り組んでいる。大出祐造(おおでゆうぞう)社長は「オランダでは10アール当たりの年間収量が約70トン。これに対し日本は15トン程度。IT化などで生産効率を上げれば稼げる農業につながる」と訴える▼16年に開設した最先端の栽培施設「トマトパーク」では、大玉や高糖度トマトの栽培や天敵昆虫の研究などを行うほか、全国の若手農業者の教育・研修も行っている。関連会社は県の「とちぎ施設園芸スーパーコーチ」事業に協力し、農家を支援している▼県産トマトは、日照時間が長く、大消費地の首都圏に近いといった優位な条件がそろっている。イチゴに次ぐ施設園芸作物として応援したい。