出来上がった杉線香を束にする従業員=26日午前11時、日光市小百

 秋の彼岸を前に、栃木県伝統工芸品「杉線香」の製造が栃木県日光市小百の「八丹堂」で盛んに行われている。

 杉線香全国有数の生産地として知られる日光市。同社は杉の葉の粉末などを原料に杉線香の製造販売を行うほか、白檀やラベンダーの香り付きなど約10種類の線香を手掛けている。

 26日、従業員たちは杉の香りが漂う工場で、練った生地をプレス機で締め出し棒状にしたり、乾燥させた線香を束にし紙を巻き付けたりする作業などに、慣れた手付きで黙々と取り組んでいた。

 杉線香は問屋を通じて東京などに出荷されるほか、同市内の道の駅「日光街道ニコニコ本陣」やJA直売所などでも販売されている。飯野大仁(いいのだいじ)社長(45)は「伝統を受け継ぎながらも、線香の文化離れをした若者たちに楽しんでもらえるよう創意工夫を重ねていきたい」と話した。