【小山】新小山市民病院(神鳥谷(ひととのや))の本年度第1四半期(4~6月)決算は、新型コロナウイルスの影響による患者数の減少などで純損益が約1億3千万円の赤字となったことが25日までに、病院への取材で分かった。2013年度に市立から地方独立行政法人へ移行後、本業の医業収益を伸ばし続け、7年連続で黒字を生み出してきた病院経営が一転、難局に直面している。

 現時点で病院は「黒字経営で得た剰余金を活用しながら感染対策にも万全を期し、安定運営に努めている」としているが、当面、患者数の減少を前提とした対応を迫られそうだ。

 19年度の外来や入院による医業収益は前年度比7.9%増の88億9200万円となり、過去最高を更新。最終利益は4億9400万円の黒字となった。年間を通して全病棟300床をフル稼働し、病床稼働率は目標を上回る96.8%を達成。救急入院患者数は過去最多の3209人に上った。

 ところが今年4月以降は、緊急事態宣言や外出自粛を背景に交通事故などの救急患者が減ったほか、慢性疾患や軽症患者の受診控えも目立つようになった。

 4~6月の3カ月間で救急患者は前年同期より459人少ない1665人(21.6%減)、1日当たりの外来患者は81人少ない574人(12.4%減)と大幅に落ち込み、病床稼働率なども低下した。医業収益は1億7千万円減って19億7千万円(7.9%減)となり、人件費などの費用を差し引くと全体で1億3千万円の赤字となった。

 病院は「6月以降、患者数はやや回復傾向にあるが、昨年並みに戻ることは難しい」とみており「患者数の減少を前提にしながらも、地域の中核病院としての役割を果たしながら現状を乗り切っていきたい」としている。