県内における新型コロナウイルス新規感染者数の週別推移

 新型コロナウイルスの感染者が県内で初めて確認されてから、22日で半年となった。同日現在の累計感染者数は計288人。うち253人が退院し、重症者は2人、死者は1人。この半年間、県は新型コロナに関する体制整備を進め、受け入れ病床は311床を確保した。感染収束の見通しが立たず医療機関の経営悪化が懸念される中、今後は医療提供体制をどう維持していくかが重要となる。感染者や医療従事者への差別など課題も山積している。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 県内初確認は2月22日。集団感染が起きたクルーズ船の乗客だった。これを起点とする「第1波」が6月初旬まで続いた後、同3~26日の24日間は感染確認がない小康状態だった。だが社会経済活動が本格化した6月末以降、「第2波」が訪れた。キャバクラ店や集会、ラーメン店などで計5例のクラスター(感染者集団)が発生。8月に入っても感染拡大は止まらない。

 月別に感染者数を見ると、最多は7月の116人。次いで8月の93人。この2カ月弱で全体の7割強となる200人以上の感染者が確認された。

 最近は感染経路が分からない事例も増え、予断を許さない。県は引き続き感染者周辺を積極的に検査してクラスターの発生を防ぎ、感染のまん延や医療への過度な負担を抑える考えだ。

 医療提供体制の整備は一定のめどが立っている。病床は現在311床(重症病床41床を含む)を確保。発生初期、新型コロナに対応できたのは感染症指定医療機関の30床のみで、10倍以上に拡充した。このため県内でクラスターが発生した際も、医療の逼迫(ひっぱく)度合いは抑えられている。

 ただ特に重症病床は多くの医療資源が必要で、入院も長期化しやすいため、医療への負荷が大きい。4月に稼働率が最大の28・6%に達し緊張が高まったこともあったが、現在の稼働率は4・9%にとどまっている。

 一方、医療機関では感染リスクを恐れ、患者の受診控えや検査・手術の延期などが相次いだ。経営が悪化した医療機関への支援は、全国的な課題となっている。

 また県内でも感染者やその家族、新型コロナ対応に当たっている医療従事者への差別や風評被害も深刻化している。県は「新型コロナは誰もが感染する可能性がある。正確な情報に基づいて冷静な行動をしてほしい」と差別の解消を強く訴えている。