新型コロナに関する共同宣言を発表したオンラインでの市町村長会議=21日午後、県公館

 栃木県と県内25市町は21日、オンラインで開かれた市町村長会議で、新型コロナウイルス感染者らへの偏見や差別などの排除を誓う「新型コロナとの闘いを乗り越えるオールとちぎ宣言」を行った。県内でも感染者らへの誹謗(ひぼう)中傷が相次いでいることから、全県的に広報啓発を推進する。全自治体による同様の宣言は全国でも珍しいという。また県は8月下旬から、市町や関係団体と連携して繁華街を巡回し、飲食店などで感染防止対策を呼び掛けることも明らかにした。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 宣言は感染者や家族らに対する差別、誹謗中傷などを許さず、医療従事者らに感謝の気持ちを持つことなどをうたった。県外からの来訪者を非難せず、県民全員が互いの立場を思いやる心と優しさを忘れないことも誓った。

 県内でも感染者らに対する誹謗中傷が相次いでおり、この日の会議でもPCR検査を受けた子どもが学校でいじめを受けた事例が報告された。県と25市町は今後、各広報媒体を通じて宣言をPRするほか、公共施設にポスターを掲示するなどして周知を図る。

 繁華街の巡回は、接待を伴う飲食店や飲み会などで感染拡大が続く現状を受け、県と市町、地元商工団体、飲食業関係団体などが9月上旬ごろまで行うこととした。職員らが午後7~8時ごろに接待を伴う飲食店や居酒屋などを訪れ、店頭で感染防止対策の徹底を要請する。

 対策を講じている業界団体や事業者に県が発行している「新型コロナ感染防止対策取り組み宣言」や、登録店舗で感染者と接触した可能性が判明すると連絡を受け取れる「とちまる安心通知」(9月上旬開始予定)への協力も呼び掛ける。

 会議で福田富一(ふくだとみかず)知事は「共同宣言で広く広報啓発活動を図り、誰もが安心して相談を受けられ、変わらず地域で暮らし続けられる環境づくりを進めていきたい」と述べた。