県よろず支援拠点の相談対応

経営相談に応じるコーディネーター(奥の2人)=宇都宮市

県よろず支援拠点の相談対応 経営相談に応じるコーディネーター(奥の2人)=宇都宮市

 中小企業、小規模事業者の無料経営相談に応じる栃木県よろず支援拠点(宇都宮市ゆいの杜(もり)1丁目)の相談対応件数が、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い急増している。7月は2014年の開設以来初めて月1千件を突破した。相談内容は資金繰りから、本業回復に向けた経営改善計画作成やIT活用などに変わりつつある。須田秀規(すだひでのり)チーフコーディネーターは「給付金などで経営を維持する“猶予期間”が終わり、コロナの時代に適合したサービスをどう提供していくか、本業の立て直しに入る時期に来ている」とみている。

 今年3月までは、1カ月の相談件数は昨年5月の708件が最多だった。しかし今年4月に更新し、885件(うち感染拡大が主因259件)となった。5月は920件(同255件)、6月は993件(同168件)、7月は1027件(同127件)と増え続け、3月からの累計は前年同期比で44%増の4504件(同881件)に上った。

 感染拡大が主因とする相談件数を業種別に見ると、理美容室や旅行代理店、バス会社、スポーツ施設などサービス業が276件と最多。宿泊業、飲食業の238件、製造業114件、卸小売業112件と続く。

 内容別は資金繰りが381件と最も多かった。給付金など施策活用281件、各種支援策など経営知識72件、雇用調整助成金など雇用・労務56件と続いた。廃業に関する相談は6社7件あり、うち製造業の1社が廃業に踏み切るという。

 相談内容は6月ごろから、IT関連などコロナの時代に合った本業の在り方に助言を求めるものが増えている。例えば「学習塾が子供たちをオンラインによる遠隔で教えたい」「飲食店が店の空き状況をスマートフォンですぐ見られるようにしたい」など。

 資金繰り相談では、金融機関側の事業性評価に耐えうる経営改善計画の作成支援が求められている。須田チーフは「われわれも真価が問われている」という。

 同拠点は7月から税理士、弁護士、フードディレクターのコーディネーター3人を増やし、28人体制に強化した。須田チーフは「中小企業診断士とIT専門家がチームで対応するなどして、成果を出せるようにしたい」と話している。