栃木県が本年度に力を入れる未来技術を使った実証事業誘致で、宇都宮市大谷町の大谷資料館で今月下旬にも、新型コロナウイルス感染症対策として、人工知能(AI)を使って客同士の距離や「密」を検知するシステムの実証事業が始まる。同資料館内にカメラを設置し、AIの解析や判断で客同士の距離が近くなると注意喚起のアナウンスが自動で流れる仕組みだ。来年3月までデータ収集や運用方法の検証を行う。県は実証事業を経て、県内企業や観光地などでのシステム活用の広がりを期待している。

 実証事業は同市のベンチャー企業「フォーカス」などが行う。県の企業募集に応募した。県は経費補助などで支援する。

 導入するのは「ソーシャルディスタンス検知AIシステム」だ。寺澤崇史(てらさわたかし)社長(42)は「AIと画像処理の技術を使って、新型コロナの感染拡大防止の役に立てるのではと考えた」と話す。実施場所として、同市を代表する観光地の大谷資料館が協力する。

 同資料館では入館して通路の階段を下り、最初に内部が一望できる踊り場が人気の写真撮影スポットで、客の密集や渋滞ができやすい場所になっている。