エンジン停止後の車内の暑さ指数の推移(JAF提供)

 夏の行楽シーズンを迎え、自動車で出掛ける機会が増える時季。日本自動車連盟(JAF)栃木支部によると、真夏の自動車内の温度は50度以上に上がることもあり熱中症になるリスクが高まるという。車内温度が上がると可燃性の高いスプレー缶などが破損する危険性もあり、同支部は短時間でも車内に子どもやペットを残して離れないよう呼び掛けている。

 同支部によると、昨年8月の1カ月間で子どもやペットが車内に残されたまま閉じ込められ、JAFに救援要請があったケースは全国で144件。このうち1件は栃木県内で、未就学児を車内に残したまま軽ワゴン車に閉じ込められた事案だったという。今年6月には茨城県つくば市で2歳女児が7時間ほど乗用車内に取り残され、死亡する事故も発生している。

 JAFが行った真夏の車内温度の検証によると、気温35度の炎天下ではエンジン停止後15分ほどで車内の暑さ指数が危険レベルに達し、体温調節機能が未熟な乳幼児には短時間でも危険だという。黒色など濃い色合いの車やフロントガラスが大きい車は車内温度が上がりやすくなるほか、熱くなったシートベルトやチャイルドシートの金具でやけどすることもあるので注意したい。

 同支部は「運転中もエアコンを上手に使い、こまめに休憩を取りながら安全運転を心掛けてほしい」としている。

 さらに気を付けたいのが車内の備品管理。炎天下ではダッシュボードが80度近くに上昇することもあり、JAFの実験ではスマートフォンが使用できなくなったほか、100円ライターの容器が破損したという。

 宇都宮市消防局によると、夏場によく使う制汗剤や日焼け止めなどスプレー缶の多くは可燃性のガスを使っているほか、新型コロナウイルスの感染予防に有効な消毒用アルコールは火に近付けると引火しやすく、高温になると膨張して容器が破損することもある。万が一の事故を防ぐためにも、スプレー缶や消毒用アルコールを車内に放置するのは避けよう。