特殊詐欺グループが被害者宅を訪れてキャッシュカードなどを盗む被害が、県内で上半期(1~6月)に38件認知され、前年同期よりほぼ倍増したことが7日までに、県警のまとめで分かった。県警は、金融機関などで被害者の送金を食い止める対策が浸透する中、特殊詐欺グループが第三者の目に付きにくい手口に転換しつつあるとみて警戒を強めている。

 県警によると、県内で上半期に認知された特殊詐欺の件数は前年同期比11件減の102件で、被害総額は約6300万円減の約1億6879万円だった。県警は、犯罪に利用される口座の凍結や、積極的な摘発などが奏功したとみている。

 さらに、県内の金融機関では、多額の振り込みをしようとする高齢者に声掛けをし、被害を未然に防ぐ取り組みが進んでいる。上半期の阻止件数は44件で、計約9千万円を防いだ計算になる。

 一方で急増しているのが、「キャッシュカード詐欺盗」だ。警察官を装った詐欺グループが「犯罪に使われている」などとうその電話などで接触し、被害者宅でキャッシュカードとトランプなどをすり替えるのが典型例。10種類に分類した特殊詐欺の手口別では最多で、前年同期の18件から急増した。被害額でも唯一、前年同期より増え、約1258万円増の5141万円だった。

 県警幹部は「キャッシュカード詐欺盗は、被害防止をする金融機関職員らと被害者が接触しないため、詐欺グループによる犯行が増えたとみられる」と分析している。

 県警は引き続き、迷惑防止機能付き電話機の普及促進などを進め、被害防止に力を入れる方針という。