ボードを掲げて県内の感染状況を説明する県医師会の稲野会長=6日午後、宇都宮市駒生町

基本的な感染対策の重要性を訴える県医師会の稲野会長=6日午後、宇都宮市駒生町

ボードを掲げて県内の感染状況を説明する県医師会の稲野会長=6日午後、宇都宮市駒生町 基本的な感染対策の重要性を訴える県医師会の稲野会長=6日午後、宇都宮市駒生町

 県医師会は6日、宇都宮市駒生町のとちぎ健康の森で、稲野秀孝(いなのひでたか)会長ら新執行部の発足に伴う記者会見を開いた。稲野会長は新型コロナウイルス感染症について「現在は感染の第2波と捉えている」と指摘。基本的な感染対策の徹底を呼び掛けた上で「最も怖いのは社会の分断や差別」と訴え、冷静な対応を求めた。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 稲野会長は第2波と定義した理由について「第1波との違いを認識し、対策を講じる必要がある」と説明。「第2波では感染が広がるスピードが速く、感染者も若者中心から中高年へと移っている。しかし重症者は少なく、現在はICU(集中治療室)に入っている人もいない」と分析した。

 県内の感染状況の現状については「市中感染というレベルに達していない」という認識を示した。

 感染対策では、身体的距離の確保や手洗い、マスクの着用、換気など基本的な取り組みで感染拡大を防ぐことが「最もスマートな方法」とした。その上で「病気を特別視する強い意識がマイナスに働くこともあるので、バランスの良い感覚を持ってほしい」と呼び掛けた。

 稲野会長は「共生・共有」というキーワードも示した。医療や検査は万能ではなく、「ウイルスと共生し、危機意識や人権意識をみんなで共有する必要がある」と強調した。

 記者会見では、感染症の拡大で患者が受診を控えるなどして医療機関の経営が悪化している現状を、担当理事が説明した。稲野会長は県内の実態を調査しているとして「経営悪化が医療崩壊の要因となる可能性も大いにあるということを認識してほしい」と訴えた。