電車鑑賞の趣味が、好奇心とストレスで暴走した。

 さくら市内のJR宇都宮線で2月、レールに置き石して電車を停車させたとして、威力業務妨害罪に問われた芳賀町給部、派遣社員生井信宏(なまいのぶひろ)被告(42)の初公判が26日、宇都宮地裁(柴田誠(しばたまこと)裁判官)で開かれた。

 被告人質問ではとっぴな好奇心と私生活のストレスが、事件の背景にあったことを消え入りそうな声で説明した。

 JR宝積寺駅付近をサイクリング中、好きな電車を見ていたところ、ふと「小さな石を置くと、電車は止まるのか」との好奇心が湧いた。

 気持ちは抑えきれなかった。電車が止まった瞬間は、「満足した」。興味本位から愉快的な行動にエスカレートし、2日間で5回の置き石を認めた。

 一方で「(きょうだいと)仲が悪くて避けられていた」と、家庭内の孤立や、定職が見つからなかったことも要因と語った。

 検察側は「脱線の可能性もあった危険な行為」として懲役1年を求刑。弁護側は執行猶予付きの判決を求めた。