パンを買い求める客。コロナ禍で開発したという新商品も並ぶ

 【小山】犬塚の障害者就労支援施設「くわの実」にある「ベーカリーくわの実」でサマーセールを実施している。新型コロナウイルス感染症の影響で、店では売り上げが減少している。同施設は「工賃の減少にも歯止めをかけたい」と、売り上げ回復に期待を込める。

 くわの実では施設の利用者がパン作りや販売に携わり、工賃を得ている。主な収入源は市役所や市内の企業など約30カ所への訪問販売や保育園など学校施設からの注文だ。

 ただ、今年は3月から感染症を懸念して大半の訪問販売を自粛。臨時休校や登園自粛も重なり、注文は激減した。

 施設長の松岡純央(まつおかすみひさ)さん(47)によると、4月の売り上げは前年同月比の約4割にまで減少。工賃を減らさざるを得ない状況となった。6月ごろからは徐々に訪問販売を再開したものの販売先での売り上げが伸びず、工賃は低下したままという。

 サマーセールは売り場に並ぶパン約20種類を一つあたり20円引きで販売する企画で、もともとは売り上げが落ち込むという夏場対策として昨年から始めた。

 今年は4日にスタートし、売り上げ回復にも期待する。松岡さんは「市内でクラスターが発生したので不安は常にあります」と話す一方、「工賃低下を食い止めるため、一歩踏み出したい」と意気込む。7月30、31日の両日には利用者らと周辺地域を歩き、PRチラシ約900枚を配った。

 利用者には消毒をこまめに促し、感染予防をさらに意識。パンは個包装して衛生面に配慮している。松岡さんは「安心して来店してほしい」と話している。

 セールは28日まで。西黒田の「第2くわの実」でも実施している。(問)くわの実0285・25・8111。