球場入りの際に検温を実施し、原則無観客試合とするなど、新型コロナ対策を徹底して開催された交流試合=7月18日、清原球場

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった全国高校野球選手権栃木大会に代わる公式戦「県高校野球交流試合」が3日に閉幕した。「8強決定まで」「7イニング制」「原則無観客」など異例の運営方式で行われた今回の公式戦。延べ8日間の会期中、懸念された感染症や熱中症など大きな健康被害は確認されず、藤田光明(ふじたみつあき)理事長は「多くの方々のおかげで無事に終えられた」と感謝する。

◆栃木県高校野球特集

 勝ち残った8校の中で公立校は宇都宮商のみ。私学7校のうち青藍泰斗、文星芸大付、佐野日大、作新学院、白鴎大足利の5校は昨秋の県大会8強に名を連ね、実績のある強豪が順当に実力を発揮した形となった。また、国学院栃木と足利大付の両チームも総合力の高さを証明し、それぞれ昨秋から躍進を遂げた。

 開催方式は当初の各校1試合から、直前に条件付きのトーナメント方式に変更となった。県高野連にとっては、選手の安全や限られた日程を考慮しつつ「3年生のために1試合でも多い開催」を願う現場の要望を反映させるぎりぎりの判断だったといえる。各校で部活動や公式戦の捉え方に温度差はあったものの、ある私立校の監督は「3年生にとって集大成の舞台を真剣に考えていただいた」と話すなど、県高野連の判断に感謝する声が多く聞かれた。

 県高野連はまた、3年生のみでメンバーを構成する場合に全員の登録を認める特例を採用。国学院栃木は2試合で29人、作新学院は3試合で20人が出場を果たすなど、春、夏の県大会中止で公式戦の出場経験が乏しい3年生の救済策として一定の効果をもたらした。

 7日には秋季県高校野球大会のシード校を決める交流戦の抽選会が控えており、早くも新たなシーズンが幕を開ける。藤田理事長は「来春の選抜大会につながる秋季大会は、しっかり強いチームを決めたい」と例年どおりの開催を目指す考えを強調する。新型コロナの収束の見通しは立たない中での開催となるだけに、今大会の運営を検証しつつ、あらゆる関係者の英知を結集して球児が安心してプレーできる環境を整えたい。