日本スポーツ仲裁機構は3日、日本自転車競技連盟の新型コロナウイルスによる東京五輪延期を受けたロードレース男子代表の選考基準の見直しが不当として、取り消しを求めた代表候補で宇都宮ブリッツェン増田成幸(ますだなりゆき)(36)の申し立てを棄却したと発表した。

 選考対象となる国際自転車競技連合(UCI)公認レースが3月中旬から中断したことを受け、日本連盟は新たな選考期間を8月1日からの78日間に設定。しかし、その間に国内で対象レースの開催予定はなく、増田は「渡航制限で海外レースへの参加は極めて困難」「海外拠点の選手との間で不公平が生じている」などと訴えていた。

 仲裁機構は、新型コロナの感染状況の変化による渡航制限の緩和は予測困難と指摘。日本連盟が国内対象レースの中止決定前に方針を決め、選考開始日もUCIの判断に依拠しているなどとし、「(新基準は)著しく合理性を欠くとは言えない」と申し立てを退けた。

 一方で、レース参加の機会を事実上失った選手にも理解を示し、今後著しい不平等が生じた場合は「選考基準の見直し、不利な状況に陥った選手の救済等の措置を期待したい」と付言した。

 増田は「今後どう五輪選考を戦っていけばいいか整理がつかない。連盟が措置を講じてくれることに期待したい」とコメント。日本連盟は「救済措置については、必要性も含め、慎重に議論したい」としている。