2020年6月期決算を説明する栃木ブレックスの藤本社長(左)=県庁記者クラブ

 B1宇都宮ブレックスの運営会社「栃木ブレックス」の2020年6月期決算が3日発表され、税引き前純損失が1億4300万円となり7期ぶりの赤字となった。シーズン途中打ち切りで、売上高は12億1100万円で当初見込みより3億円も減少したためだ。新型コロナウイルスの影響で今季も10月に開幕できるかは不透明で、右肩上がりで成長してきた「Bリーグの雄」が試練を迎えている。

 昨季はホーム12試合が中止となり、チケット収入のほか会場で販売されるグッズや飲食の収入も減少。ゲームスポンサー収入も含めれば1試合当たり数千万円とされる売り上げを失った計算となる。親会社を持たない市民クラブにとって財政的な打撃は大きく、純資産も5500万円の債務超過に陥る見通しだ。

 Bリーグはコロナ禍の状況を踏まえ、ライセンス審査基準を緩和したが、それでも3年後の23年6月期決算までには債務超過を解消しなければならない。だが、そのハードルは決して低くない。

 Bリーグは感染拡大の状況次第では、今季の開幕を遅らせる可能性も示す。その場合、予定通りにホーム30試合を開催できるかは不明だ。さらに感染症対策で観客動員数も制限される見通しで、昨季並みの数字を期待するのは難しい。

 そんな中でクラブが模索するのが新たな収益源の確保だ。現時点で具体策は固まっていないが、オンライングッズ販売の強化、選手出演イベントのスポンサー確保、インターネットなどで寄付を募る「投げ銭」の導入などを検討。併せてコスト削減も図り、これまで外注していたホーム会場の設営、撤収作業の一部を内製化していく方針だ。

 来期は売上高15億円、純利益3500万円を目標に掲げる。藤本光正(ふじもとみつまさ)社長は「目指すのは収益構造の多角化。短期的な成功を重ね、ハイブリッドなクラブに成長させていく」と力を込めた。