剣道の面を手に、新型コロナ感染症や熱中症対策について説明する北原副院長(中央)=県武道館

 新型コロナウイルス感染症が再び拡大する中、県中体連剣道専門部が安全な部活動の実施へ向けた組織的な取り組みを進めている。専門部独自の予防ガイドラインを策定したほか、指導者向けの研修会を開いて新型コロナの実態を学び、予防対策の共通理解を図った。高野健一(たかのけんいち)専門部長(桑中校長)は「生徒の安全確保と競技力向上を並行して図りたい」と効果に期待している。

 「手洗いは最強の予防法。(ウイルスは)エンベローブという膜を溶かすことで死滅する。道場や道具のアルコール消毒も有効です」

 18日、県武道館会議室。あかりこどもクリニック(壬生町大師町)の北原亜加利(きたはらあかり)副院長が、コロナ禍での注意点を説明。集まった県内各中学校の剣道部顧問ら約70人は、真剣な表情で講話に聞き入った。

 剣道は室内競技で、回避すべき「3密」に該当する恐れがあり、稽古では大声を発するため飛沫飛散も懸念されている。

 自らも剣士として活躍した北原副院長は新しい剣道様式として、面マスクやシールドの着用、「気合」の代替案を考えることなどを提案。夏場は熱中症対策も重要になるため、「体調が悪いときには頑張らせない」「段階的に運動負荷を増やす」ことなどを求めた。

 全日本連盟は感染拡大予防のため、7月末までの対人稽古の自粛を求めている。県中体連専門部は8月からの自粛解除に向け、7月中旬に独自ガイドラインを策定。研修会は各校に周知し、安全対策を再確認してもらおうと企画した。

 専門部は対人稽古再開に向け、さらに各校が独自にガイドラインや稽古計画を作成することを要望。地域の感染状況や部員構成、稽古場の特性に応じて判断し、コロナ禍での学校休校や部活動休止に伴う体力低下なども十分に考慮することも求めた。

 感染症予防を図りながら、いかに充実した部活動にするのかは各競技共通の課題だ。研修会に参加した文星芸大付中の井上千津(いのうえちづ)教諭は「競技経験がないので、道具の消毒など具体的な対策をうかがい大変参考になった」と安全対策の必要性を再認識していた。