店内で野菜を切る関口さん

葛生の野菜をふんだんに使ったグラタンやマリネ。生ハムが添えられたグリーンアスパラは下野市産だ

関口由紀夫さん

店内で野菜を切る関口さん 葛生の野菜をふんだんに使ったグラタンやマリネ。生ハムが添えられたグリーンアスパラは下野市産だ 関口由紀夫さん

 目黒駅徒歩2分の好立地にあるフランス料理店。県産野菜をたっぷり使う料理が支持を集める。席を減らすなど「新しい生活様式」への対応にも余念がない。

 旧葛生町(佐野市)出身のオーナーシェフ関口由紀夫(せきぐちゆきお)さん(53)は高校卒業と同時に西洋料理の道に入った。26歳で渡仏して3年間修業。都内の複数店を経て、2005年に独立した。

 店名は仏語で「くつろぐ」を意味する。アラカルトが中心で、「体に優しく、季節を感じさせる料理」をコンセプトに掲げる。

 メインで使う野菜は葛生で暮らす父寛一郎(かんいちろう)さん(86)が有機栽培したものだ。最近は関口さん自身も帰郷して畑作業に汗を流す機会が増えているといい「リフレッシュになるし、野菜の見方や扱い方も変わった」とメリットを感じている。

 店で取材した3月の定番メニューは、ズワイガニと白菜をふんだんに使ったクリームグラタン。カニの濃厚なうま味に、白菜の甘みとシャキシャキとした歯応えが加わり、絶妙な味わいだ。色とりどりの野菜が並ぶマリネ、下野市の農家から仕入れるグリーンアスパラも春のおすすめという。

 今年で開店15周年。ポストコロナ社会に関口さんは「お客さんがより安心感を求める時代になったと思う。安心感と、飽きさせない変化をバランス良く提供していけたら」と思いを新たにしている。

 メモ 品川区上大崎2の13の45。電話03・3445・2540。午後6~10時。日曜はランチ営業も行う。月・火曜定休。

■店主の思い

 魅力があるからこそ、電車で片道3時間以上かけて毎週地元に帰ります。東京で栃木県人に会うと、親近感が湧きます。県人が気軽に集まって交流できる機会が増えるといいですね。